タバコを止められないのは意思が弱いからではありません。タバコに含まれるニコチンの作用によるニコチン依存症と、喫煙習慣が禁煙失敗の大きな原因となっています。
禁煙外来では、こうした原因にアプローチすることで的確に、そして無理のない禁煙を行えるようにサポートしていきます。

禁煙外来ではいくつかの条件を満たすと健康保険を使って禁煙治療を受けられます。
当院では、ニコチン代替療法やニコチンを含まない飲み薬を用いることでストレスを抑えた禁煙治療を行っており、患者様に合わせた禁煙導入方法をご提案しています。
医師が患者様の味方になってきめ細かくフォローしていますので、ご自身で禁煙に挑戦して失敗した経験がある方もお気軽にご相談ください。

保険適用の条件

ニコチン依存症と診断された方

ニコチン依存についてのスクリーニングテストの結果が5点以上となった場合。
「禁煙治療のための標準手順書」を用いて医師が判断します。

35歳以上で(1日の喫煙本数)×(喫煙年数)=200以上の方
※34歳以下の方の場合、200以内でも保険診療が可能です。

今すぐに禁煙することを希望している方

「禁煙治療のための標準手順書」に記載された禁煙治療について医師から説明を受け、その禁煙治療を受ける文書に同意された方

スクリーニングテスト

「はい」か「いいえ」でお答えください。はい1点/いいえ0点

• 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか？
• 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか？
• 禁煙したり本数を減らそうとした時に、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか？
• 禁煙したり本数を減らそうとした時に、次のどれかがありましたか？
• うかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか？
• 重い病気にかかった時に、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか？
• タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか？
• タバコのために自分に精神的問題（＊）が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか？
• 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか？
• タバコが吸えないような仕事や付き合いを避けることが何度かありましたか？

禁煙外来では、ストレスをできるだけ感じさせずに身体からニコチンの影響を徐々に減らして禁煙を成功に導く治療プログラムを実施しています。期間をしっかり区切ることで、確実な効果を実感しやすくなります。

治療方法

医師による禁煙指導と、皮膚に貼るパッチや経口薬を使って、ストレスを抑えた禁煙をサポートしています。

パッチ(貼り薬）

ニコチンを補充するパッチを貼ることで禁断症状を出さないようにしながら禁煙治療を行うことができます。はじめはニコチン量の多いパッチを使用し、少しずつ量の少ないパッチにすることでニコチンのない状態に徐々に慣れていけるようにします。

禁煙経口薬

喫煙しているような満足感を脳に与える禁煙経口薬を使います。禁煙治療期間である3ヶ月でこの薬を使用しなくても症状が出ない状態にもっていきます。

初診を含めた禁煙外来の治療費について、ご不明な点がありましたらお問い合わせください。

タバコは現在、1箱500円程度です。毎日1箱を吸う場合、1箱400円×30日で15,000円、3ヶ月で45,000円がかかります。禁煙外来は3ヶ月分のタバコ代よりもリーズナブルであり、禁煙に成功したらそれ以降タバコ代はかかりません。ご自身やご家族の健康のために、そして経済的な面からも禁煙外来受診は役立ちます。